地域福祉のあり方
地方公共団体がキーとなっているものの、公的なサービスだけでは対応しきれない課題が山積です。その為には公的福祉サービスの概念よりも幅広い課題に対応し、その方法も柔軟性をもって取り組むことが求められます。そこで地域住民を中心としたボランタリーな組織による支援や近隣住民の「つながり」をつくることによって継続可能な支援のあり方を模索することが自衛策の一つです。これが地域福祉であり、ノーマライゼーションの考えのもと障害者や福祉サービスを必要とする人が地域でその人らしい生活を送ることが大きな目的の一つでしょう。人権擁護の立場から利用者の自己決定を尊重しながら様々なサービスやネットワークを形成する必要があるということです。とはいえ利用者の様々な課題に対応するにあたって住民参加による地域福祉を実現するためには利用者への偏見や差別による社会的排除といったバリアが障壁になりますね。心のバリアフリー化が進むことによって利用者を地域住民として受け入れお互い支えあうつながり(共助)が生じます。多くの人がライフコースの過程で福祉サービスを必要とする機会があることを認識し、地域での“新しいつながり“や支えあい(共助)の精神が問題の早期発見にもつながりまた持続的な問題解決の方法ともいえるでしょう。
社会福祉士って
社会福祉士は、障害や病気などのさまざまな理由により日常生活に困難を感じている人から相談を受け、日常生活がスムーズに営めるように支援を行っています。業務範囲は限定されておらず、その名称を使用することができる国家資格です。困難の軽減や解決に向けて、訓練された技法を駆使したりしながら支援してゆくミッションを負っています(と私は感じました)。近年での多文化共生社会における外国人支援もホットな活動といえるでしょう。社会福祉士自身が直接相談に乗るということに加えて、医療機関や福祉施設など適切な支援への橋渡し役も担うことができます。実際、多くの社会福祉士の人たちは福祉施設や病院のケースワーカーといった立場で地域包括ケアシステムに組み込まれ働いています。独立した事務所を開設するという例は少ないようですが、いずれにしても色々な人に関わることができるという期待を担う職務名称ということになります。ゆえに高度な倫理観が義務付けられ倫理綱領が掲げられています。社会福祉士倫理綱領と行動規範行政機関や医療関係者等との連絡調整を行う役割を期待される社会福祉士として支援の取り掛かりに関与できるものと存じます。
地域包括ケアシステムとは
特に高齢者介護分野にフォーカスをして政策が定められています。厚生労働省の指針:別ページにリンクします。高齢者福祉
課題の可視化手法の一つ
65歳以上人口率が21%を優に超えるようになった現在の超少子高齢社会において地域福祉はたんに理念として語られるものでなく、地域住民の暮らしを安定させ、豊かなものとしていくためにいかに十分に機能する施策、サービス実践として構築することができるか問われるということになるでしょう。問題の背景には家族の縮小化、都市環境の変化、価値観のゆらぎなど複合的要素が絡んできます。神奈川県横浜市における現状調査を行った際、以下のレポートを作成したことがあります。
<支え合いマップ作成>
上の矢印クリックで別ファイル(PDFが開きます)地域での課題を検討する上で大規模団地での調査検証を行い関係者と協議を行ったりしました。
<買い物難民への対策>
上の矢印クリックで別ファイル(PDFが開きます)この後、該当地区において地域と協力をし、移動販売の誘致対策を施したりしました。
誰でもが伸び伸びと暮らせる社会 No one will be left behind
高齢者以外にも、様々な困難を抱える方が地域で暮らしたいと考えています。
身体に疾患を有する人精神疾患に苦しむ人知的障がいの人
誰ひとり取り残さない No one will be left behind
高齢者の支援のみならず、障害を抱えるひとを支援することが求められます。精神疾患についても、身体疾患と同様に、いつ誰が関与せざるを得ないものか、断言できるものではない でしょう。
例えば明日の朝、いつものように起き上がれない、突然の病気に襲われることがあります。誰にでも、リスクはあります。
その家族 についても支援が求められるといえます。
支援計画を一緒に考えることでお役立ちになることができます。
市民後見人
新しいつながりの一つとして市民後見人の育成活動などがあります。千葉県での社会福祉協議会における活動もその一環です。さんむ成年後見支援センター
専門職として関りを持つ団体も増えています。一般社団法人コスモス成年後見サポートセンター一般社団法人コスモス成年後見サポートセンター神奈川県支部